Unleashed

日本語歌詞

作詞/Haruka

 

吊るされた祈り

蟲たちが死臭を嗅ぎつける

抉り出る眼球

足元に滴る解放された内臓たち

刻まれる落陽

灰色の翼が見える

紐が擦り切れる音がする

断片で物事を覚えている

 

絞首台の鐘はいつになく遠い響きを持つのだろうか

銀色の幻影が微笑みかけて歩み寄ってくる

骸へと徐々に化す腐乱の呪いなのか

視覚を失い、聴覚が残る

 

意図せず同化する更なる闇の沼に

予想を超えた声が上がる

絶望に似た意識の拡散が

髄まで染み透っていく

 

灰色の少女が言葉を紡ぐ

もうどこにもない己を解放し

白の中に沈めなさい

この暗闇の片隅に自分が生まれ落ちたことを

永遠に泣き叫びなさい

生に込められた哀しみを

巣食うが如く

ここに涙を残していきなさい

 

何故自分が吊るされた肉体を持ったのか

人の形を望んでいないのに

何故霧散していっているのか

崩れやすい肉体が残される

死の煙が溢れる

記憶が辿れない

蛆虫の身をよじる音がする

自分の意識を掻きむしる

 

瞬く何かを求めて

何かに飲み込まれた気がする

泡のような断片が蒸発して

実体を失っていく

暮れなずむ残光が降りていく

 

白まだらの少女が言葉を紡ぐ

霊体は打ち砕かれる

もう一つよ、溶け消えなさい

貴方は私の内にある

全ては飲み込まれ越えた

生は封じられる

やがて大いなる道が与えられる

そこに死はない

  

代償に得た肉体が不釣り合いで

計り知れぬ憎悪と悲しみが

現実を凌駕する

己を飲み込んでいく果てしない渦が

彼女から触手のように繰り出されていく

 

白まだらの少女が言葉を紡ぐ

霊体は打ち砕かれる

もう一つよ、溶け消えなさい

貴方は私の内にある

やがて穏やかな慰めがもたらされ

また大いなる道が与えられる

白の少女が言葉を紡ぐ

もうどこにもない己を放ち

天空の中に沈めなさい

この暗闇の片隅に自分が生まれ落ちたことを

永遠に泣き叫びなさい

死に込められた哀しみを

巣食うが如く

ここに涙を残していきなさい